おばあちゃんあるある~おばばと孫と~

祖母96才の切れ味鋭いユーモアとともに、高齢者あるある話をお届けします。共感して笑って、楽しんでいただけたら幸いです。

味のない味

夜、帰り道。

舌がしびれるなと思って。

冷やそうとして、舌を出して歩いてた。

 

空気の味がした。

 

だしとか醤油とか味噌とか、濃すぎる気がした。

味のない味もいいなと思った。

 

もしかしたら、仙人は霞を食べて生きるっていうけど、

私も生きれるかもしれないって思った。

何が何だか分からなくなって、早ウン十年

「何が何だかわからない」

が口癖のうちのおばーちゃん。

「もう分からなくなっちゃってどうしようもない」

というので、

「分からないっていうのは分かるんだけど、

分からなくなってもうだいぶ経つよね、でも無事に生きてこれたってことは大丈夫ってことなんじゃないのかな?」

「そうね。」

いいんかーい!(笑)

素直でよろしい。

 

何も聞こえない

今日の採れたておばーちゃん

 

ば「何にも聞こえないの、もう何にも聞こえない」

私「何も聞こえないの?」

ば「…(うなづく)」

 

はい。聞こえてるね。

最高にクールだよねー、うちのおばーちゃん。

着衣に関する傾向

おばあちゃんのお着替えに関して、ある傾向がある。

 

デイなどから帰ってきたり、夜になったりすれば、お着替えをするわけだが、

まあ、まず脱ぐ。

そして着るのが、流れであろう。

 

ほぼ8割くらいの確率で、ズボンを穿かない。

6割くらいの確率で、上着も着ない。

脱ぐのは早い。

 

従って、一日のうち1~2時間くらいは、パンイチ(パンツ一丁)でいる。

 

やっぱり裸でいる方が気持ちいいのかね、人間は。

 

最終的には、なんだかんだぐだぐだしながら、着るので問題はないと言えばない。

 

裸が好きなのか聞いてみたところ、そういう事じゃないとのことであった。

分からなくなっちゃっただけだそう。

 

「これを、着るんだよ。手を通して。足を入れて。」

これ以外にどう言ったらいいというのか。

 

いろいろ考えるから分からなくなるのであって、何も考えなければ分かるハズだと思っているので、しばらく放置する。

 

すると、気づくと着ていた、というパターンが多い。

 

長年やってきた作業は、無意識でできるものなのだろう。

おばあちゃんはトレーナー

さっき、トイレ入ろうと思っていったら、

ドアが全開に開いていて光がもれていた。

 

不審に思いながら、中を見ると、

おばあちゃんが座っていた。

 

ちょっと想像してみてください。

…。

パンツを穿いて、便座の蓋の上に。

ズボンははいておらず、靴下を片方だけはいている。

 

意味がわからーーーーん!

 

いや、意味とか見出そうと思う方が間違っているのだ。

 

私はこういう非論理的な訳の分からんことを受け入れる事が苦手だ。

 

こちらの心の器を試されている…

まさに心の名トレーナーである。

そういう意味で、感謝の存在以外の何ものでもないと言える…。

自分の立ち位置

うちのおばーちゃんは、

自分の立ち位置が分かってる、と感じる事が多い。

ちゃんと周りをみている。

「なにがなんだかわかんない」という言葉にだまされてはいけないのだ。

ちゃーんと分かっている。

見抜かれている。

時々、切れ味鋭い答えをくれる。

イケてるおばーちゃんである。

 

ユーモアセンスもある。

やっぱかなわないですな、年の功には(*^-^*)